星槎国際高等学校 立川学習センター センター長

山下 峻 (やました しゅん)

星槎国際高等学校 八王子学習センター
担当科目:数学
入社年度:2011年10月

学校・教育というフィールドの中で
同じ志をもって働く仲間、同僚と共に、
世の中に必要な場面、環境を創りたい。

教員になりたいと考えた理由は?
高校のクラスメイトと居るときに、みんなで楽しくしている雰囲気が心地よく、「こんな場所を生徒と一緒につくる仕事がしたい」と思ったのがきっかけです。また様々な職業に興味がありましたので、子どもたちが卒業し様々な道に巣立つことで、いろいろな仕事の話しを聞くことができるのも面白いのではと思い、教員の仕事を選びました。
SEISAに入社した経緯(理由)は?
大学を卒業後、塾の講師をしていたのですが、空いている昼間の時間に何かできないかと考えていたとき紹介していただいたのが星槎でした。初めて校舎を訪れたときの印象は今も鮮明で、玄関の目の前が職員室というレイアウトにまずは度肝を抜かれ、さらに中を知るほどに「ここは本当に学校なのか」と衝撃を受けた事を覚えています。
自分のイメージしていた学校の概念が良い意味ですべて壊されました。教育方針、仕組み、考え方、学校の空間、選択授業など、学校に子どもたちが合わせるのではなく、学校が子どもたち一人ひとりに合わせている…。そんな星槎で、本気で働きたいと考えるようになるまで時間はかかりませんでした。
教員として大切にしていることは?
大切にしている事のひとつ目は、「子どもたち全員と関わる時間を必ず作ること」。全員の生徒の顔を見て、話しをすることを意識しています。顔を合わせることで子どもたちの変化を感じ取り、日々の成長をしっかりみることができます。大切にしている事の二つ目は、「子どものモデルになること」。自分の行動が子どものモデルになっているか。自分があらゆる場面から学ぶ姿勢を持ち、成長する意識を持っているか。自分たちの成長なくして子どもたちの成長は見込めません。最後はセンター長として「チームで助け合い、全職員が高め合い、成長できる職場環境の構築」を意識しています。
教員として喜びややりがいを感じるときは?
なんと言っても、子どもたちが成長したと感じた瞬間、その喜びを皆で共有できたときに、この仕事のやりがいを感じます。それは、保護者の方との共有の瞬間も含まれます。日々、子どもたちに何を提案するのか、その場面はどのようにつくりあげるのか、を議論しながら実行していける仲間と仕事ができることは大きな喜びです。

星槎国際高等学校 立川学習センター センター長2

教員生活で思い出に残っているエピソードは?
初めての担任で受け持った高校3年生の女生徒との1年間が、強く印象に残っています。当初、就職希望で介護職につきたいと話しており、2年生ですでにホームヘルパー2級(現 初任者研修)の資格を修得、私が担任をした3年生の時点では車の免許を取りに教習所に通っていました。
ところが9月になり就職試験に向けて本格的に動き出す時期になって悩んでいる様子が見受けられたので、先輩の先生に話を聞いてもらいました。すると、本当は「心理の勉強をし、カウンセリングの仕事がしたい」というのです。ではなぜその進路選択をせずに就職を選んだのか聞いてみると、「中学校の勉強をあまりしていないので、自分の学力では大学は難しいと思った」とやっと本音を語ってくれました。心理の勉強をしたいと考えたのは、中学校のスクールカウンセラーとの思い出からでした。自分の辛い時を支えてくれた先生の存在が忘れられなかったのです。家族の方とも話し、先生方にも相談し、本人とも相談を重ねて、進学に向けて準備することを決断しました。
そこから一緒に受験勉強をスタートし、周りの先生の協力もいただき力をつけていましたが、1度目は残念なことに不合格でした。そこで進路変更も考えましたが夢は捨てきれず、もう1度チャレンジすることを決めて、2度目の挑戦をしました。試験終了後は、「やりきった」と、スッキリした表情をしていたのを覚えています。
2度目の合格発表は卒業式の翌日。「あきらめなくて良かったです。」と合格の報告を聞けたときは感動しました。
本人、家族の方と喜びを共有できたこと。面接指導に協力してくれた先生や、励ましてくれた先生、檄を飛ばしてくれた先生、一緒に考えてくれた先生…全職員が協力してくれてチームで進路のサポートができたこと。合格したときの喜びを全職員で共有できたことも、本当に良い思い出です。
その子は大学でも頑張り続けて、山梨県の養護教員として今も働いています。その子の頑張りを今でも鮮明に覚えていますし、同じ教職の道で働けていることを誇りに思います。
SEISAの良さとは?
星槎に出会ったことで自分の考えていた学校の認識が大きく変わりました。子ども一人ひとりの個性を尊重し、人との関わり合いを大切にする教育の素晴らしさを痛感しています。すべての子どもたちのために何ができるのか、社会に必要なことはなにかを常に考え、実践していくのが星槎の教育現場です。子どもが10人いたら10通りの教育内容を考え、ベテランも新人も関係なく提案し、議論を積み重ねます。様々な子どもたちが共生している環境で、とても面白く心地よく、笑いあり涙あり、本気でぶつかり成長を共感し、皆で子どもたちの可能性を広げることができることに感動を覚えます。同じ志をもつ仲間もでき、共に働く仲間とお互いに高めあい、社会に必要な環境を作り上げる毎日に、本当に満足しています。
今後の目標は?
思いやりと笑顔あふれる子どもたちの成長環境を作ることに挑んでいきます。
そして世界のモデルになる教育環境をつくり、伝えていきたいと思っています。
SEISAの教員を目指す方へ
星槎では、前向きな失敗は良いが、理由をつけてあきらめ実行しないことによる失敗は駄目だと教えられます。たとえ失敗しても、あきらめずに挑戦し続けることが大切だと皆の姿から気づかせてもらえる環境があるのです。私自身、入社当時は表現することが苦手、話しをまとめるのが下手で説明することが苦手、電話もうまく取れない、気配りもできない、社会人としてもダメな、失敗ばかりの新人でした。そんな私に、粘り強く大切なことを伝えフォローしてくださった先輩方、そして同じ志をもって働く仲間、同僚がいてくれました。私たちと一緒に世の中に必要とされる場面、環境を創ってみませんか?

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